今回は食物繊維についてお話します。
食物繊維は炭水化物の一部で、エネルギーになるのが糖質、ならないのが食物繊維です。
さらに食物繊維は水溶性と不溶性に分かれており、機能が異なります。
水溶性・・・食後の血糖値上昇を抑える、コレステロールの吸収を抑制します。水溶性の食物繊維は海藻類や
こんにゃくに多く含まれます。(ヌルヌル・ ネバネバ・つるつるの食感に多く含まれる)
不溶性・・・腸壁を刺激して便通を良くし、有害物質の排泄を促す効果があります。
水溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵されるものと発酵されないものにわかれます。
お知らせ
いつもきょうたけ栄養士コラムを読んで頂き、ありがとうございます。今月をもちまして、こちらへの掲載は終了とさせていただきます。今後は「ふれあい通信」本紙 を拝読して頂ければ幸いです。
今回はプロバイオティクスとプレバイオティクスについてお話します。
プロバイオティクスは乳酸菌やビフィズス菌など細菌自体を含む食品のことで、腸内環境のバランスを整え、体に良い働きをしてくれます。
プレバイオティクスは善玉菌の「エサ」です。オリゴ糖や食物繊維があります。プレバイオティクスは条件があり、『①消化管の上部(食道・胃・十二指腸)で 分解・吸収されないこと②腸内細菌の増殖を促進してくれること③大腸の腸内フローラの構成を健康的なバランスに改善し、維持してくれること』この3つがあ ります。
食物繊維を摂ることで、急激な血糖上昇だけでなく、腸内環境にもよいことをもたらしてくれます。
京武栄養士コラムは今月を持って終了とさせていただきます。尚、糖尿病ふれあい通信は引き続き行いますので、宜しくお願いいたします。
「パプリカ」
パプリカはピーマンと同様、唐辛子の仲間ですが、甘みがあり、苦味はほとんど感じません。栄養面ではカロテンやビタミンCなどが豊富です。パプリカは輸入物が 多くを占めますが、国産品は6~8月が収穫時期で最も安く、美味しく出回る旬の時期です。
【参考:オールガイド食品成分表】
前回は腸内の最近のバランスは善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1がよいとお話しました。
善玉菌が活躍しやすい状態に保つ食材を積極的に食べることで、腸内環境を整えることができます。
腸内環境を整える食品として、プロバイオティクスとプレバイオティクスがあります。
プロバイオティクスは乳酸菌やビフィズス菌など菌自体を含む食品のことです。例えば、ヨーグルト・ぬか漬け・キムチなどの発酵食品です。
プレバイオティクスは善玉菌の栄養源になる食品です。例えばオリゴ糖や様々な食物繊維(野菜や豆・きのこ・こんにゃく・海藻)のことです。
次回はプロバイオティクスとプレバイオティクスについてお話します。
今回は腸内細菌の種類について紹介します。
①善玉菌・・・悪玉菌の侵入や増殖を防いだり、腸の運動を促すことで、お腹の調子を整えてくれます。
主な善玉菌の種類として、乳酸菌・納豆菌・酵母菌等があります。
②悪玉菌・・・腸内で有害物質を作り出す菌です。悪玉菌が増えると、便秘や下痢などお腹の調子が悪くなることがあります。
主な悪玉菌の種類として、大腸菌・黄色ブドウ球菌・ウェルシュ菌などがあります。
③日和見菌・・・腸内の善玉菌・悪玉菌の優勢な方に味方して作用する菌です。
この3種類の菌の割合は「善玉菌:日和見菌:悪玉菌=2:7:1」が良いとされています。
『えんどう豆』
えんどう豆は絹さや、スナップえんどう、グリンピース、さらにえんどうの若芽である豆苗など、様々な種類があります。種類により秀でている栄養素は異なりますが、主に食物繊維、たんぱく質が豊富です。糖尿病の交換表では表1、表6のどちらかに入ります。
【参考:オールガイド食品成分表】
『わらび』
わらびはアクが強く、あく抜きして使用する必要があります。また、日持ちしないため、あく抜き後は2-3日で使用して頂くのがよいです。また一般的に山菜はカリウムが多いですが、ぜんまいと同様、茹でるとカリウムが少なくなります。
【参考:オールガイド食品成分表】
最近話題の「腸活」。みなさん実践していますか?
腸活とは、腸の状態を良好に保ち、健康な身体を手に入れることです。
人の腸内には約100~1000兆個(重量にして1~2kg)の常在菌が集まっています。菌の集まりがカラフルなお花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。メディアでもとりあげられているように、腸内環境を整えることが重要であることがわかってきています。
腸内環境が整うと、自律神経も整い、便秘の改善、睡眠不足の改善や、肌トラブル改善、免疫力の向上など様々な効果が期待できます。
腸内には大きく分けて3つの菌がいます。次回は腸内の菌の種類についてお話していきます
『黄ニラ』
日光に当てずに軟化栽培したもので、黄色で柔らかく、甘みとしゃきしゃきした歯ごたえがある。脳の老化防止と記憶力アップ効果があるとされている物質のアホエンが含まれている。一般的な青にらと違い、匂いが少なく柔らかいので生でも食べられます。
【参考:オールガイド食品成分表】
普段のおやつなどもう少し食べよう、ちょっとつまもうなど、チョイ食べが続くと徐々に体重が増えてきます。
例えば、毎食ご飯を少し(50g=1単位・80kcal)おかわりすることを毎日続けると、
80kcal×3食=240kcalが1日でオーバー
これが1ヶ月続くとなると、
240kcal×1ヶ月(30日)=7200kcalが1ヶ月でオーバー
というような結果になります。
ここで大事なのは、体重1kgの増減は7000kcalに相当します。そのため、毎日、200kcalづつ指示エネルギーからオーバーすると、1ヶ月で体重が1㎏増えてしまいます。逆に、毎日200kcalづつ減らせば、体重1㎏が減少していく、ということになります。
チョイ食べには十分注意するようにしましょう
『芽キャベツ』
キャベツの変種で、茎に直径約3㎝ほどの小さなキャベツが沢山実ります。
カルシウム、カリウム、ビタミンCが豊富です。
茎に十文字に切り込みを入れて短時間で茹でると良く火が通りアクも抜けます。
【参考:オールガイド食品成分表】
正月は1年を通して最も血糖コントロールが悪化しやすいです。おせち料理や餅など普段とは違う食事になり、運動療法も休まれる方も多いと思います。
食事の食べ方はもちろん、気をつけなければいけませんが、いつもより小まめに体重測定を実施しましょう。起床後・朝食後、夕食前・夕食後と1日4回測ることで食べ過ぎによる体重の変化がよくわかります。
体重が増えてこれば、ウォーキングへ行ったり、食べている量を見直しましょう。
免疫力を高めるために、個々人取り組んでいることはあると思います。ネットやメディアで「新型コロナウイルス感染症予防に効果的」とうたっている栄養成分が話題に挙がることがあります。しかし、特定の栄養成分を含む食品を極端に摂ることで、血糖コントロールの悪化を招いたり、医師より禁止されている栄養成分を摂取してしまうおそれがあります。
国立健康・栄養研究所は新型コロナウイルス感染症への対策として「手洗い」を行うのに加え、「バランスの良い食事」「身体活動(運動)」「十分な睡眠」といった生活スタイルを見直し、免疫力を高めておくことが大切としています。
情報の虚偽を見極める力はもちろんですが、今一度、自身の食生活・運動・睡眠を見直してみましょう。
『レタス』
レタスは夏のイメージがありますが、暑さに弱いため、本来冬が旬であり、夏場に出回るのは高原レタスです。カルシウムや鉄、ビタミンCが比較的豊富です。サラダ菜やサンチュ、サニーレタスなど様々な種類があります。
【参考:オールガイド食品成分表】
GI値の高い果物にはブドウ糖やショ糖の含有量が多く、低い果物には食物繊維や有機酸の量が多く含まれています。有機酸には胃の排泄速度を低下させる作用があり、食後血糖値の上昇が緩やかになると言われています。秋の果物はGI値が高いです。特に気をつけましょう。
『あずき』
主な主成分は炭水化物とたんぱく質で、ビタミンB1・B2、食物繊維も豊富です。栄養価の高い食品ですが、食品交換表では表1に分類されます。血糖値が上がりやすいため、食べる量には気を付けましょう。
【参考:オールガイド食品成分表】
年々、暑さも増してきて、運動療法を軽減、または中止される方もいらっしゃるかと思います。
もともと運動習慣がある方は同じ食事療法をしていても運動療法が減ることによって、血糖コントロールの悪化、体重の増加に繋がります。
摂取エネルギーは変えなくても、ご飯を玄米に変えたり、そうめんをそばに変えたり、GI値(血糖値の上がりやすさを示す指標)の低い食品を選択しましょう。また、野菜から食べるよう徹底し、ゆっくりよく噛んで食べるように食事時間も確保して、食後の高血糖を防ぐようにしましょう。
また間食も意識して減らすようにしましょう。食事で100kcalを摂取するのは容易ですが、運動で減らすのは思ったよりも大変です。
運動療法を軽減・中止する場合は、同時に食事療法を見直すようにしましょう。
『そうめん南瓜』
そうめん南瓜は別名錦糸瓜と呼ばれ、熱湯で湯がくと果肉がそうめん上に繋がってほぐれます。クセも少なくシャキシャキとした食感で食欲がないときでもさらっと食べられます。
【参考:オールガイド食品成分表】
梅雨も明け、ますます蒸し暑くなってきました。 こんな時は冷たい飲み物も飲みたくなりますが、清涼飲料水(ジュース)には大量の砂糖が含まれています。
【例】500ml1本当たりの角砂糖1個(約4g)の含有量
- スポーツドリンク・・・6~8個
- 炭酸飲料・・・・・・・・・14~15個
- 100%ジュース・・・・・10~13個
- 透明の味付き水・・・・6個
清涼飲料水は砂糖(二糖類)が多く含まれており、血糖値の急上昇を招きます。どうしても甘いジュースが飲みたいときは、カロリーゼロの飲料を選ぶようにしましょう。
また経口補水液(OS-1など)は500ml当たり約1.5gの塩分(梅干1個分)、ブドウ糖は9g含まれています。
経口補水液は飲む点滴と言われてます。飲む際は主治医、または管理栄養士に相談するようにしましょう。
『ズッキーニ』
ズッキーニはきゅうりやナスではなく、実はかぼちゃの仲間です。油と相性がよいため、油いためにすることにより、より効率的に栄養素が吸収されます。
【参考:オールガイド食品成分表】
『みょうが』
みょうがは特記すべき栄養素としてはありませんが、フィトケミカルとして香り成分の「αーピネン」には神経の興奮を抑え、ストレスを緩和する効果があるとされており、発汗作用や消化促進にも効果があります。少しずつ薬味として摂るようにしましょう。
【参考:わかさ生活ホームページ】
日本糖尿病学会は2013年熊本にて、糖尿病の合併症を予防するためには「HbA1cを7%未満に保ちましょう」と宣言しました。同時に適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合や、薬を使っていても低血糖などの副作用なく達成可能な場合はHbA1c6.0%未満を目指すことも宣言しています。
また、日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会から2016年に「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標値」が発表されました。65歳以上の高齢者について細かい目標が設定されています。(数値がカテゴリーごとに細かく設定されているため、数値は主治医に確認してください)。
さてご自身の血糖コントロールの目標値はどれくらいか把握しておりますか?今一度、主治医に確認し、糖尿病治療に取り組んでいきましょう。
『しそ』
しそにはβカロテンとカルシウムの含有量が多く、香り成分のペリルアルデヒドには殺菌作用もあると言われています。薬味として使われることが多いですが、酢の物や和え物に入れたり、魚や肉に巻いて炒めたり、積極的に食事に取り入れたりしましょう。
【参考:新しい栄養学】
低栄養の予防・改善にはたんぱく質とエネルギーの補給が必要です。身体の中のたんぱく質が不足のない状態にしておくには、3食それぞれでたんぱく質を適量摂取することが大切です。たんぱく質を多く含む食品の中でもアミノ酸スコアの高い食品を選ぶことも有効です。
アミノ酸スコアとは人の体に必要な必須アミノ酸が食品中にどれくらいの割合で含まれているかを示した指標であり数値が高いほど、良質のたんぱく質と言えます。アミノ酸スコアが高い食品は大豆製品・卵・肉・魚・牛乳・乳製品です。糖尿病患者さんは食べ過ぎには注意が必要ですが、毎食これらを取り入れることで、良質のたんぱく質を摂取でき、低栄養予防にも繋がります。具体的にどれくらいの量を摂取するかについては管理栄養士までお尋ねください。
『おかひじき』
おかひじきはその名の通り、海藻のひじきに似ているため、この名前が付きました。栄養成分ではカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルやカロテン、ビタミンKなどのビタミンが豊富です。今が旬です。見かけたら買ってみましょう。
【参考:オールガイド成分表】
厚生労働省より毎年実施されている「国民健康栄養調査」の最新の平成30年の結果では平均10.1gであり、男女別では男性は11.0g、女性9.3gでした。ここ10年間でみると減少している結果となっています。年齢別でみると、最も塩分摂取量が多い年代は60代でした。
糖尿病の食事療法では高血圧を合併している場合は1日塩分摂取量は6g未満が目標となっています。
高血圧合併がない場合は、「日本人の食事摂取基準2020」に準じた目標量(男性は7.5g、女性は6.5g)で食事療法に取り組んでいただけばよいです。
チェックリストの結果はどうでしたか?今の自身の病態(高血圧の有無・糖尿病性腎症の合併など)や塩分の摂取状況を確認して、減塩目標を設定してみましょう。
『ルッコラ』
胡麻のような風味とピリッとした辛みがあるルッコラはカルシウム・鉄・ビタミン類が豊富です。イタリア料理のサラダなどに使用され、和名では「きばなすずしろ」と呼ばれています。
【参考:オールガイド成分表】
今年で「せせらぎともの会」が結成され3周年を迎えます。
今まで患者さんとそのご家族、当院の糖尿病医療スタッフとともに毎年、様々なイベントを行ってまいりました。
また、友の会は年会費4500円でご入会頂くことで、糖尿病情報誌「さかえ」を無料で1年間定期購読することができます。(1冊500円程度する情報誌ですので、かなりお得ですね。)情報誌は糖尿病に関する最新の情報に加え、全国の糖尿病のともの会の活動も紹介され、患者さんにとっても、医療従事者にとっても読みごたえのある雑誌です。
今年の春、4月にもお花見イベントを予定しておりましたが、新型コロナウィルスの影響で、残念ながら中止となってしまいました。改めて新たなイベントを楽しみに待っていただければと思います。
せせらぎともの会の活動に興味のある方、「さかえ」に興味のある方、いつでもお声がけください。
『うど』
うどには抗酸化作用が期待できるポリフェノールのひとつであるクロロゲン酸やエネルギー代謝を促し、疲労回復効果が期待できる、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸などが含まれています。アクが強いため、処理をしてから使用しましょう。
【参考:オールガイド成分表】
免疫力が低下するとインフルエンザや風邪などに罹りやすくなります。そのために睡眠(良眠)が不可欠です。さらに睡眠障害は糖尿病・高血圧・心疾患などの生活習慣病に罹りやすいことも明らかになっています。
今回は良眠のための食事はどのように気をつければよいかをご紹介致します。
- 夕食は寝る3時間前に摂るのが理想
- 肉類・魚類・豆・乳製品に含まれる「トリプトファン」はメラトニン(睡眠ホルモン)の正常な分泌を促すセロトニンの原料になる
- 魚介類に多く含まれる、「グリシン」は体温を低下させ、自然な入眠をサポートしてくれる
他にもお風呂の入り方・臭い・音・照明など様々な要因により、睡眠の質が変わります。一度睡眠について考えてみるのはいかがでしょうか。
『ふきのとう』
早春に土から葉よりも先に花茎を出し、その茎の先に蕾をつけ、それをふきのとうと呼びます。独特の苦味と芳香があり、苦味成分のケンフェールは活性酸素を抑制する効果があり、芳香成分のフキノリドは胃腸の働きを良くする効果があると言われています。
【参考:オールガイド成分表】
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
突然ですが、体重計に毎日乗っていますか?
年末年始は1年の中で最も血糖値が乱れやすいシーズンです。食べ過ぎているかどうかの指標にもなりますので、最近測ってないという方は、体重を測定してみましょう。やり方は「①起床後・朝食前②朝食後③夕食前④夕食後・就寝前」の1日4回を測定することで、1日の体重測定の増減を意識でき、グラフ化することで、より分かりやすくなります。できるだけ服装・排泄状況など、同じ条件で測るのがよいですね。
体重計は誰でも気軽に測定することができます。専用の用紙もございますので、栄養士にお声掛けくださいね。
『小松菜』
小松菜はチンゲンサイなどと同じ属類に分けられ、アクが少なく、扱いやすいため、様々な用途に使用できます。栄養成分としてはカルシウム・鉄・カロテンが豊富です。
【参考:オールガイド成分表】
京都武田病院病態栄養科では、糖尿病や食事に関する情報を掲載しているお便りを、糖尿病ふれあい通信として月1回発行しています。
その中に糖尿病の食事療法に関するワンポイントアドバイスとしてきょうたけ栄養士コラムを記載しています。
このページはきょうたけ栄養士コラムを、見やすいようにまとめて掲載したものです。皆様の糖尿病の食事療法に少しでも手助けになれば幸いです。